やっぱり怪しい訪問者
「お名刺 頂戴できませんか?」
やけに口のうまい自称”近所の工事の挨拶に来ました男”に尋ねてみた。
「ボクは持ってないんですけど、棟梁のやったら後でもろてきますんでお渡しできますよ。」
ホントかなぁ~!? と思いつつも
「じゃあすみませんけど、作業するときにお名刺持ってきてくださいね」
私は反対だったのだが、父が頼むというので 1000円で樋掃除をお願いすることになった。 しかし疑い深く心配性の私は帰り道 工事をしているという家を探しに少々遠回りをしてみたのだが、資材を置いていたり、工事用の車が停まっていたり、職人さんが出入りしたり というそれらしいお宅は見あたらなかった。
ほ~ら やっぱりね。 父に電話すると
「あのさあ アレやっぱ怪しいで。 工事してる家なんか全然なかったし・・」
「もう 来たで」
「ええ~!? どんな車で来てた?」
「普通の軽トラや」
「工務店の名前とか 書いてあった?」
「うんにゃあ」
「じゃ、ナンバーとか控えてる?」
「うんにゃあ」
「そら控えとかなアカンやん。 そうそう それより名刺持ってきた??」
「そんなん持ってくるかいな」
父の話では、作業に来たのは営業トークの男ともう一人。 一人が梯子を押さえて一人が作業したとのことだ。
「ちゃんと外に出て見とったし、 今度なんかゆうてきたら 出入りの大工に頼むていうて断るから 大丈夫」
う~む。 肝が据わっているというか 危機管理がなってないというか とりあえず今回は大事に至らずに済んだようだ。
この事件から数ヶ月。。営業トークの男が再びおうちを訪れることは いまのところない。 年寄り一人だけでなく、「名刺 名刺」 と口うるさいオバチャンが一緒だったのが功を奏したのかもしれない。
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