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2007年6月26日 (火)

告知しますか?

いよいよ国立病院機構 U病院 へ行く日となった。 10時の予約だったが、ドクターによる診察は初めてということもあり、早めに行くことにした。 

 「おれ、たばこやめたんいつ頃やったかなあ」

 「確か私が小学生の時やから ○○年くらい前やない?」

 「ここ 手術したの 何年前やったかなあ?」

 「まだお兄ちゃんが家にいてたから就職前、ということは・・」

几帳面な母がいてくれたら即答できるような質問に手こずりながらも、なんとか問診票を埋めたのが10時前。 しかし 実際に診察室に呼ばれたのは予約時間の1時間後の11時だった。

 「お待たせしてすみませんねえ」

緊張している私たちを笑顔で迎えてくれたのは、K医師。 K医師が肺ガングループの責任者ということは、まだ父には言ってない。

 「D先生のところでレントゲン撮りはったんですね。 D先生っていい先生でしょ~」

にこやかな口調と表情に、私たちの緊張はほぐれていく。

 「えーと、CT拝見したんですが、昔からあった影に 重なるように新しい影ができてるんですよね 咳とか体重減ってきたとか自覚症状はありませんか?」

 「いえ それが 全くないんですわ」

 「そうですか。 それではこれから この影が何なのか  癌なのか 結核なのか 炎症性の疾患なのかを調べていくことにしましょう。」

診察後に血液検査。 そして今日から3日間連続で痰を採取し検査することになった。

 「これからいろいろ検査していきますが もし ”癌” とわかったら 告知してもよろしいですか?」

 「はい。 もう歳ですし、ちゃんと知っておきたいので」

 「わかりました。 でもね、ご主人。 決して悲劇のヒロインにはならないでくださいね。 ここに来ると オレはもうダメだ~ って落ち込んじゃう人がいるんですが、癌なら癌の治療法がありますので・・・ 普通に生活しててくださいね。」  

診察終了。 検査室で血液検査と痰の採取をして帰途についた。 

 「いや~ 一緒に来てくれて助かったわ。 検査のこととか提出場所とか 一回で覚えられへんわ」

 「私も メモってなかったら、わけわからんかったわ」

検査の結果は、一週間後に出る。 

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2007年6月19日 (火)

えらいこっちゃ!2

国立病院機構 U病院 で撮ったCTは、本人の手に渡ることなく U病院から直接ホームドクターのD先生の元に送られることになっている。

 「まあ 今時バイク便か宅配便やろうから、翌日には着いてるはずやん。」

 「いやいや ああいう所はお役所仕事やからな、もうちょっと時間かかるんとちゃう」

 「どっちにしても、一回D病院に電話して CT着いてるか 確認したらどう?」

 「なんにもなかったから 連絡ないんと思うんやけどなあ」

 「そういわんと 今 電話してみいや」

 「そうか? えーと診察券・・  あっ 今日は 休診日やったわ」

やれやれ。 D先生から連絡がないのをいいことに、何事もなかった と勝手に決め込んでいた父。 しかし 休診日の翌日 CTの結果を聞きに行った父にD先生が説明したのは

 「やはり、ココに何かできてますねえ。 次はU病院の”診察”の予約をお取りしますんで、お一人ではなく、必ずご家族の方と一緒に行ってください。 いま一人暮らしされてますよねえ、お近くにどなたかいらっしゃいますか?」

 「はあ 娘が近くにおりますんですが。。」

父は帰ってすぐ

 「えらいこっちゃ! 実はなあ・・・というわけで、ついてきてくれんか?」

と電話をかけてきた。

 「いいよ。 日が決まったらまた連絡ちょうだい」

私はつとめて明るく答えた。

電話を切ってすぐ、私はU病院のホームページにアクセスし、紹介状の宛名のドクターの名前を探した。 その名前は割と簡単にみつかった。 何故ならそのドクターは、いくつもある部門の中で最初に紹介されている

 ●肺ガングループ

の責任者だったからだ。

これは ホンマに えらいこっちゃ!!

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2007年6月12日 (火)

えらいこっちゃ!

父は、健康診断でレントゲンに写った’新しい白い影’が何なのかを、大きな病院のCTで調べることとなった。

実は白い影が写ったのは今回が初めてではない。 おそらく昔、結核に感染しながらも 発症することなく治ってしまったのだろう という影が ン十年前から存在している。 

 「まあ 昔はこういうことが 普通にありましたからねえ」

と レントゲンを撮るたびに医者にいわれる影だ。

もともと丈夫な父だからこそ、戦中戦後の栄養状態の悪い時代を 発症することなく乗り越えられたと思われる。 (といっても、その時代にすでに影ができていたかは不明だが。)  ともあれ、自覚症状が出ないまま 肺に白い影ができていたのだ。

しかし今回、その昔からある白い影に重なるように 新しい影ができている。

CT撮影の日、私は朝からドキドキしていた。 朝一番の予約だからお昼には結果がでているはず と 買い物にも行かず 父からの電話を待った。 しかしなかなかかかってこない。

 「もしかして 電話しにくい診断じゃ・・・」

いてもたってもいられず、こちらからおうち(実家)にかけると、すぐ父がでた。

 「おう、行ってきたでえ」

暢気な声だ。

 「で、どうやったん??」

 「今日は撮影だけやってん」

 「はあ? その場でスグに解説とかしてくれへんの?」

 「そんなんあらへん。 写真はD先生(ホームドクター)に送っときますから で終わりや。」

 「な~んや。」

ドキドキして待っていなくても良かった という訳か。 私は肩の力が抜けた。

しかし数日後 父からかかってきた電話は 開口一番 

 「えらいこっちゃ!」

だったのである。

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2007年6月 5日 (火)

忍び寄る白い影

ある日、父から電話がかかってきた。

 「あのなあ U 病院って どうやって 行くんや?」

 「あそこは I 駅から近くて歩いて行けるけど どうしたん??」

U病院というのはちょっと前まで ”国立病院” と呼ばれた(いまは’独立病院機構’) いわゆる大きな病院である。

 「いや 実はなあ わし CT 撮らなアカンのや」

 「CT !?」

私はおうち(実家)へすっとんで行った。

家族の中で一番丈夫な父ではあるが、血圧が少々高いので薬をもらうために近所の個人病院へ月1~2回通っている。 最近、年に一度の健康診断で撮ったレントゲンに 去年撮ったレントゲンにはなかった影が映っている というのだ。

 「でな、先生が詳しく検査した方がいいでしょうって U病院の紹介状書いてくれはったんやけど」

 「ふ~ん。。 で いつ?」

 「先生の方からU病院の予約とってくれはるらしいから、とれたら電話します ゆーとったわ」

 「まあ CT って じっと寝てるだけやし ちゃんと診てもらったほうが安心やん」

私はできるだけ深刻にならないように心懸けた。 そして翌日、パソコンで検索した地図をプリントアウトしておうちへ持って行った。

 「はい、これ。 I 駅からU 病院の地図。 確かここに昔コンビニがあったと思うけど、最新版には載ってないからつぶれたんかも・・・」

 「おお わざわざすまんなあ。 実は朝 ちょっと車で見に行ってみたんや。 そしたらゲートがあって、守衛室みたいなんもあったから 手前で引き返してなあ はは」 

思いたったらスグ行動 歳をとっても相変わらずだ。

数日後、父からCTの日程が決まったとの連絡があった。

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