もみじマーク
「ねえねえ、これ貼ってる?」
「うんにゃ~」
「え~! なんで? 貼ったら 周りが 気をつけてくれるやんか」
「・・・」
私が運転免許の更新に警察へ行ったときに買った”もみじマーク”を、車に付けている気配が 全くないのだ。 『濡れ落ち葉』を連想させる等々 お世辞にもあまり評判がいいとは言えないもみじマークだが、この車は年寄りが運転してるで~ と世間に知らしめる方法は、いまのところコレしかない。
塾をしめた現在、下手をすると 父は一日誰とも喋らない なんてことも珍しくないので
「運動がてら、老人クラブとか 行ってみたら?」
と勧めても、
「いやじゃ~ あんな年寄りばっかり いるとこ」
都合が悪くなると、自分の歳を忘れるらしい。
もみじマークを断固拒否するのも、自分を年寄りだと認めたくないからなのだろうが、それでは困る。 なんとかペッタンしてもらわねば。
「この前渡したやろ? どこにしまってんの? 盗られてもいいから 今つけるわ」
「わかったわかった これから運転するときは、ちゃんとつけますって。」
むむ~。 どうも真実味に欠ける発言。 しかしこれ以上追求しても のらりくらり とかわされるだけ。 事故りませんように と仏壇に手を合わせるたび お願いするしかない。
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